太陽光発電は売電できなくなる?FIT期間終了後の対応方法についても解説!

太陽光発電は売電できなくなる?FIT期間終了後の対応方法についても解説!

太陽光発電を所有している方は「いずれ売電できなくなる?」「FITが終了したらどうすればいいの?」などの疑問を抱えているのではないでしょうか?

この記事では、太陽光発電の売電について詳しく解説していきます。「いずれ売電できなくなるのか」という疑問にお答えした後に、FIT期間終了後はどうすればいいのか、どうずれば高く売却できるのかを紹介します。

また、最後には売却を依頼する場合におすすめの業者を紹介します。もし将来的に売却を検討されているのであれば、ぜひ最後までご覧ください。

目次

太陽光発電の売電の仕組み

太陽光発電を売電するには、FIT制度を活用するのが一般的です。FIT制度とは、再生可能エネルギーで発電した電気を、国が一定期間固定価格で買い取ることを保証する制度です。

FIT制度を活用して電力会社に売電し、売電収入を得ます。毎月の発電量に応じて売電収入は変動しますが、1kWあたりの買取価格は固定されているため、売電収入が大きく減少することはありません。

ちなみに、FITの買取期間は、産業用太陽光発電の場合20年間と定められています。20年間に渡り安定した収入が約束されるため、投資としても注目されているのです。

売電には、余剰売電と全量売電の2種類があります。それぞれどのような売電制度なのか、どの太陽光発電が対象なのかについて説明していきます。

余剰売電

余剰売電とは、太陽光発電で発電した電気のうち、自宅や施設などで消費しきれなくなった分を電力会社に売ることです。余剰売電の対象は、10kW未満の住宅用太陽光発電と、10kW〜50kW未満の産業用太陽光発電です。

ただし、10kW〜50kW未満でも、ソーラーシェアリング(農業と太陽光発電を同時に行う取り組み)は全量売電を選択できる場合があります。

全量売電

全量売電とは、太陽光発電で発電した電気を全て電力会社に売ることです。対象は、50kW以上の産業用太陽光発電と、先ほど挙げたソーラーシェアリングです。

余剰売電・全量売電については以下の記事で解説しているので、詳しく知りたい方は参考にしてください。

全量売電とは|余剰売電・自家消費との違いや制度、売電条件について解説

太陽光発電はFIT期間が終了したら売電できなくなる?

産業用太陽光発電は、FIT期間が20年間と定められています。その後は「売電できなくなる」という噂があるのですが、本当でしょうか?

結論からいうと、FIT期間が終了しても売電できなくなることは現時点でありません。FIT期間が終了した後も、電力会社と新たに契約を結び、売電を継続することが可能です。ちなみに、新たに契約を結ぶのは、新FIT期間中に契約していた電力会社でも、他の電力会社でも構いません。

ただし、FIT期間中に比べて、買取価格が下落する可能性が高いです。FIT制度は再生可能エネルギーの普及を目的として、高い売電価格を実現しています。その負担をしているのは国民であり、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」という名称で毎月の電気料金で請求されています。

しかし、FIT期間が終了するとこの後ろ盾がなくなるため、FIT期間中に比べて買取価格が下落するのです。そのため、売電は継続できるものの、売電収入は減少する可能性が高いことを理解しておきましょう。

また、あくまでも現時点での話であり、今後政策によって売電が難しくなる可能性も否めません。卒FIT後の売電については、最新の情報をチェックして、事前に対策を講じることが大切です。

太陽光発電の売電価格

太陽光発電の売電価格は、FIT期間中と卒FIT後でどのくらい異なるのでしょうか?ここでは、FIT期間中のこれまでの買取価格の推移と、卒FIT後の各電力会社の買取価格を紹介していきます。

FIT期間中の場合

FIT制度が開始された2012年から2024年現在のFIT価格の推移は以下の通りです。

<50kW以上の産業用太陽光発電の買取価格>

年度買取価格(1kWあたり)
2012年40円
2013年36円
2014年32円
2015年29円
2016年24円
2017年21円
2018年18円
2019年14円
2020年12円
2021年11円
2022年10円
2023年9.5円
2024年9.2円

買取価格は年々下落しています。そのため「なかなか初期費用を回収できないのではないか」という疑問があるかもしれませんが、初期費用も年々安くなってきています。そのため、FIT制度開始当時と現在では利回りは大きく変わりません。

初期費用の元が取れるのか不安な方は、以下の記事でのシミュレーションを参考にしてください。

太陽光発電で元が取れるか徹底検証!早く元を取るためのポイントも解説

FIT期間終了後の場合

FIT期間終了後は、電力会社と新たに契約を結び、売電を継続します。ちなみに電力会社は大きく大手と新電力に分けられます。新電力の方が買取価格が高い傾向にあります。

<大手の電力会社の買取価格>

企業名買取価格(1kWあたり)
北海道電力8円
東北電力9円
東京電力エナジーパートナー8.5円
中部電力7円
北陸電力8円
関西電力8円
中国電力7.15円
四国電力7円
九州電力7円

<新電力会社の買取価格>

サービス名(企業名)買取価格(1kWあたり)
エネクスライフサービス太陽光電力買取サービス(伊藤忠エネクス株式会社)14.5円
太陽光発電の買取プラチナプラン(京葉瓦斯株式会社)13.8円
スマートFIT(株式会社スマートテック)11.5円
ENEOS太陽光買取サービス(ENEOS株式会社)11円

中には、対象エリアが限られている企業もあります。太陽光発電を設置している地域が対象の企業の中から、できるだけ高く買い取ってくれるところを見つけましょう。

また、FIT制度は2012年から開始されました。そのため、産業用太陽光発電のFIT期間が終了するのは2032年であり、まだ産業用太陽光発電向けのプランは登場していません。ここで紹介しているのは、FIT期間が10年間の住宅用太陽光発電を対象としたプランです。

そのため、2032年になる前に産業用向けのプランが登場しているかをチェックして、FIT期間終了後に備えましょう。

FIT期間が終了した太陽光発電はどうすればいい?

FIT期間が終了したら、以下の4つの方法があります。

  • 電力会社と新たに売電契約をする
  • 自家消費に切り替える
  • 太陽光発電を撤去する
  • 中古として売りに出す

それぞれの方法について解説していきます。

電力会社と新たに売電契約をする

ここまで紹介した通り、電力会社と新たに売電契約をする方法があります。FIT期間中よりも売電価格は下落する可能性が高いですが、引き続き売電収入を得られるのが嬉しいポイントです。

新たに契約する電力会社を選ぶときは、まず所有している太陽光発電を設置している地域が対象の企業を洗い出しましょう。その中から、売電価格やサービスなどを考慮して、最適な企業を選定します。

FIT期間終了後にかかる費用は、メンテナンス費用や保険料などです。それらの費用を差し引いて全て利益となるため、継続して収益を得られるでしょう。

ただし、FIT期間終了後に注意しなければならないのは、発電効率の低下です。太陽光発電は家電と同じで、長年使用すると劣化します。そのため、パワーコンディショナーを交換したり、メンテナンスを行ったりして、できるだけ発電効率を維持できるように努めましょう。

自家消費に切り替える

FIT期間が終了したら、自家消費に切り替える方法もあります。もし企業で太陽光発電所を所有しているのであれば、こちらの方法もおすすめです。発電した電気を自家消費することで、電気代を節約でき、全体の支出を減らすことができます。

ちなみに、太陽光発電によって発電された電力の買取価格と、電力会社から購入する電力の価格は、後者の方が高いです。つまり、自家消費をした方が、節約効果が高くなっています。もし太陽光発電で発電した電力の消費先があるのであれば、自家消費に切り替えてみてはいかがでしょうか。

太陽光発電を撤去する

FIT期間が終了したら、太陽光発電を撤去するケースです。例えば、土地の借地権が20年間と決まっている場合は、やむを得ず撤去することもあるでしょう。

ただし、太陽光発電の撤去にはそれなりの費用がかかります。産業用太陽光発電の場合は、1kWあたり2万円が相場です。つまり、100kWの太陽光発電所を所有している場合は、およそ200万円ほどの撤去費用がかかります。

ちなみに、撤去費用は2022年から積立が義務化されました。詳しくは以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

太陽光発電の撤去費用はどのくらい?廃棄費用の積立義務化についても解説

中古として売りに出す

中古として売りに出すことも、FIT終了後の選択肢の一つです。FIT期間が終了しているため、高値での買取は難しいかもしれませんが、ある程度の資金は得られます。「FIT期間終了後の管理は大変だけど、廃棄にあまりお金をかけたくない」という方にはおすすめの方法です。

中古として売りに出す場合、買取業者に依頼する方法と、仲介業者に依頼する方法があります。売却の目的や希望する金額によって、どちらに依頼するのか決めましょう。売却の相場や高く売るコツなどは、以下の記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

太陽発電所の売却相場|高く売るコツやおすすめの業者を紹介

太陽光発電の中古市場ってどうなってるの?

太陽光発電の中古(セカンダリー)市場は、年々拡大しています。矢野経済研究所の調査データを参照すると、2017年度には300MWだった中古市場は、2021年には1,210MWにまで拡大することが予測されています。

中古市場が拡大している大きな理由は、企業の環境問題への関心の高まりです。気候変動問題は年々深刻化しており、世界では再生可能エネルギーの普及が急がれています。

日本でも再生可能エネルギーを普及させるために、FIT制度やFIP制度、補助金や助成金が設けられています。また、企業においても脱炭素経営の重要性が増しており、再生可能エネルギーの導入事例が増えています。

しかし、太陽光発電所を新たに建てるのは大変です。そこで注目されているのが中古の太陽光発電です。つまり、企業という買い手が付きやすい状況になっています。

このように中古市場が盛り上がっていることから、太陽光発電を売却する投資家も増えており、まさに売り時と言えます。

太陽光発電の売却が注目されている理由は以下の記事で紹介しているので、ぜひご一読ください。

太陽光発電の売却が注目されている6つの理由!売却方法やおすすめの業者も紹介

太陽光発電を高く売却するポイント

太陽光発電を高く売却するポイントは、以下の5つです。

  • これまでの売電実績を残しておく
  • 定期的にメンテナンスを実施する
  • 故障している場合は修理しておく
  • 仲介業者を選ぶ
  • 実績のある業者を選ぶ

それぞれのポイントについて説明していきます。

これまでの売電実績を残しておく

何よりも大切なのが、これまでの売電実績を残しておくことです。具体的には、直近3年間以上の売電実績があると良いでしょう。

太陽光発電を売却する際、どのくらいの金額になるかという査定を業者が出してくれます。その査定を左右するのが売電実績です。なぜなら、これまでの売電実績を元に、今後どのくらいの収益が得られるか計算できるからです。

反対に、これまでの売電実績がないと、これからの収益の目処が立てられません。そのため、相場よりも低い査定となってしまう恐れがあります。

ちなみに、売電実績は直近のものが重視されます。もしここ1〜2年は天候不良で発電量が少ない場合は、売却を見送ることも一つの選択肢です。

定期的にメンテナンスを実施する

太陽光発電を高く売却するには、定期的なメンテナンスも欠かせません。

定期的なメンテナンスの実施は、太陽光発電が故障するリスクが低いことの証明になります。つまり、買い手としても安心して購入できるのです。

さらに、メンテナンスには故障を防ぐだけではなく、発電効率の低下を防ぐ効果もあります。20年も経つと、太陽光発電の発電効率は低下します。しかし、太陽光パネルの汚れを取り除いたり、パワーコンディショナーを交換することで、発電効率の低下を最低限に留めることが可能です。

将来売却を検討しているのであれば、4年に1度はメンテナンスを実施しておきましょう。

故障している場合は修理しておく

もし太陽光発電が故障している場合は、売却前に修理することをおすすめします。もし故障したまま査定を依頼すると、査定額が大きく下がってしまいます。もちろん修理には費用がかかりますが、修理後に売却することで、得られる金額の方が結果的に高くなることが多いです。

ちなみにプレグリップエナジーでは、故障している太陽光発電は修理してからの売却が可能です。施工業者に依頼して、さらに買取業者を探すのが大変な場合は、一括でプレグリップエナジーにお任せください。

もしメーカー保証期間が残っているのであれば、保証を利用して修理できる可能性があります。メーカー保証は無償では10年間が基本であり、有償で10〜20年に延長できるものもあります。

また、保険に加入しておくと安心です。メーカー保証は自然災害による故障・破損は対象外ですが、保険に加入すれば損害をカバーしてくれます。故障して稼働していない期間の損失や、第三者に危害を与えてしまった場合の損害を補填してくれるものもあるので、所有している太陽光発電の規模や設置場所に応じて最適なものを選ぶようにしましょう。

太陽光発電の保険については以下の記事で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

太陽光発電所の保険|加入するメリットや保険の種類、費用相場を紹介

仲介業者を選ぶ

太陽光発電を高く売却するのであれば、仲介業者を選ぶと良いでしょう。

太陽光発電を売却する方法には、買取と仲介があります。買取とは、買取業者が査定をして、その査定額で買い取ってもらう方法です。一方で仲介とは、売り手が希望する価格で購入してくれる買い手を見つけてもらう方法です。

仲介を選ぶことで、相場よりも高い価格で買い取ってもらえるかもしれません。しかし、希望価格が高いと、なかなか買い手が見つからない恐れもあります。その場合は、希望価格を下げて買い手を探しましょう。

反対に、少しでも早く買い取ってもらいたい場合は、買取業者に依頼するのがおすすめです。

実績のある業者を選ぶ

実績のある業者を選ぶことも、高額買取において大切なポイントです。

実績がある業者は、これまでの買取実績が豊富です。買取の場合は、適正価格で買い取ってくれる可能性が高いでしょう。また、仲介の場合は買い手が多いため、すぐに売却が成立することがあります。買取・仲介いずれの方法にしても、実績のある業者に依頼すれば安心でしょう。

実績は各業者のホームページに掲載されています。また、実績と合わせて、業者の口コミやサービス内容も確認しましょう。業者を選ぶポイントは以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

太陽光発電は業者選びが重要!ポイントやおすすめの施工業者を紹介

また、高額査定のポイントは次の記事でも解説しています。

太陽光発電を高額査定してもらう5つの方法|おすすめの買取業者も紹介!

太陽光発電を売却するならプレグリップエナジーがおすすめ

太陽光発電を売却するのであれば、数ある業者の中でもプレグリップエナジーがおすすめです。プレグリップエナジーは太陽光発電のあらゆるフェーズに精通しており、安心してお任せいただけます。

買取・仲介どちらにも対応しているので、お客様のニーズに沿った売却を実現できます。買取の場合は、お問い合わせから現金化まで最短で1週間と、スピード買取が可能です。また、仲介手数料は0円です。もし査定額に納得いただけない場合は、何度でもわかりやすくご説明いたします。

もし高額買取が希望の場合は、仲介サービスもご利用いただけます。いずれも、全国どこでも対応しており、違法設置でなければどのような太陽光発電でも売却可能です。売却を検討されている方は、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

この記事では、太陽光発電の売電について解説しました。太陽光発電は現時点ではFIT終了後も継続して売電できます。しかし、FIT期間中に比べて、買取価格は下落する可能性が高いです。

また、FIT制度は2012年に開始されたため、FIT期間が終了している産業用太陽光発電はまだありません。2012年から稼働した産業用太陽光発電は、2032年にFIT期間が終了します。そのため、2032年に近づいてくると、産業用向けの売電プランが登場する可能性が高いでしょう。

FIT期間が終了したら、売電を継続する、中古で売却するなどの方法があります。売却すれば、管理の負担がなくなり、新たな資金を得られるでしょう。もし売却を検討される場合は、ぜひ実績豊富なプレグリップエナジーにご相談ください。お客様の売却の目的や希望金額に応じて、最適な売却方法をご提案させていただきます。

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