地産地消が産業の活性化に貢献
日本各地では、地域内のバイオマス発電からエネルギーを生み出し、地域内で消費する地産地消の取り組みが社会の構築、産業の活性化に大きく貢献しています。
様々な自然エネルギーがありますが、その中でもバイオマス発電は地産地消型エネルギーとして注目されており、地域経済循環を実現できるものとして期待されているのです。
今後も地域経済成長につながるバイオマス発電の熱利用が拡がって行くでしょう。
しかし、日本の木質バイオマス発電は、大型、発電事業に偏っています。
そのため、地産地消の基本原則である、木質資源のカスケード利用や熱利用、小規模分散型システムの構築が図られておらず、地域資源をうまく活用できていないことも多いようです。
2011年の東日本大震災、福島原発事故により再生可能エネルギーの関心が高まっています。
地方では小規模な発電装置を消費者の近くに分散配置して電力供給を行う小規模、分散型エネルギーシステムの構築が不可欠ですが、大型、発電事業に偏っているため、改善しなければならない問題と言えるでしょう。
地産地消を意識したバイオマス発電
木質バイオマス発電の地産地消の事例があります。
それは、遠野プロジェクトです。
このプロジェクトは、付加価値の高い用途から低い用途へと質に応じて段階的に利用するカスケード型のサプライチェーンを構築しながら、燃料となる残材の最適利用と付加価値のために、残材の特性に応じた燃焼技術とのマッチング、バイオマス発電事業と連携して林業効率化に向けてシステム転換を行なっています。
これはエネルギーの供給における特徴ですが、需要の特徴もあります。
それは、公共施設から先導的に需要を創出して民間への波及効果を狙っていることです。
他の特徴としては、公共施設のコンパクト化による熱需要施設の集約化、木質バイオマスボイラーの運転特性による需要施設側の配慮が挙げられます。
バイオマス発電の課題は、原料の調達です。
そのため、バイオマス燃料が自然と集まるような仕組みを構築するなど、改善しなければならないことがたくさんあります。
地産地消を意識したバイオマス発電を検討してみてはいかがでしょうか。