太陽光発電所の売却によってかかる税金とは?個人・法人別に詳しく解説

太陽光発電所の売却によってかかる税金とは?個人・法人別に詳しく解説

太陽光発電の売却を検討しているものの「売却によってかかる税金は何?」「売却で大きな収益が予測されるから、節税方法について知っておきたい」などの疑問がある方も多いのではないでしょうか?

毎年確定申告をしている方でも、太陽光発電によってかかる税金の種類や計算方法を把握している人は少ないでしょう。

この記事では、太陽光発電の売却によってかかる税金について、個人と法人別に詳しく解説しています。また、節税方法についても紹介するので、これから太陽光発電の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

なお、太陽光発電を売却するのであれば、プレグリップエナジーがおすすめです。プレグリップエナジーは、太陽光発電のあらゆるフェーズに精通しており、税務処理に関する相談も可能です。

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目次

太陽光発電所の売却によってかかる税金を把握する重要性

太陽光発電所の売却時には、税金がどのくらいかかるのかを把握することが重要です。なぜなら、想定よりも税金が高くなり、財政的な負担となる可能性があるからです。

また、税金について把握しておらず納税し損ねると、罰則の対象となる恐れがあります。そのため、どの税金がかかり、どのように計算されるのかは知っておかなければなりません。

太陽光発電の売却が原因で税金に関するトラブルが生じると、せっかく収益を得たのにもったいないです。支払わなければならない税金の種類や条件、そして節税方法を把握して、売却において生じる申告や納税をスムーズに終えられるようにしましょう。

個人が太陽光発電所を売却する場合にかかる税金

太陽光発電の売却においてかかる税金の種類は、所有者が個人か法人かで異なります。個人の場合は、以下3種類の税金を新たに支払う、もしくは多く支払う可能性があります。

  • 所得税
  • 住民税
  • 消費税

それぞれ具体的に説明していきます。

所得税

所得税とは、個人や企業が得た所得に対して課税される税金です。太陽光発電を売却する場合、土地や建物の譲渡に該当するため、譲渡所得と呼ばれます。

譲渡所得の計算は、太陽光発電の設備と土地に分けて行います。まず、太陽光発電設備の計算方法は以下の通りです。

・売却価格-(売却時点の帳簿価額+売却手数料)-50万円=所得
・所得×所得税率=所得税

売却時点の帳簿価額とは、購入金額から減価償却を控除した額です。また、特別控除として50万円が差し引かれます。

ここでポイントとなるのが、5年未満で譲渡する場合は譲渡所得の全額が課税対象、5年以上で譲渡する場合は譲渡所得の半額が課税対象になる点です。つまり、5年以上で売却することで、所得税の支払い額を大幅に減らすことができます。

次に、土地の譲渡所得の計算方法を見ていきましょう。計算方法は以下の通りです。

・売却価格-(購入金額+売却手数料)=所得
・所得×所得税率=所得税

算出した譲渡所得に対して、5年未満で譲渡する場合は30%、5年以上で売却する場合は15%の所得税がかかります。つまり、土地の譲渡でかかる所得税の観点からも、5年以上で売却した方が節税効果が高いと言えます。

住民税

太陽光発電の売却で得た譲渡所得に応じて、住民税も変動する可能性が高いです。住民税も所得税と同じく、太陽光発電の設備と土地に分けて計算をします。

ただし、土地に関しては、所有年数に応じて税率が異なります。5年未満で譲渡する場合は、譲渡所得に対して9%の税率がかかるのに対して、5年以上で譲渡する場合は5%の税率となるのです。つまり、住民税の観点からも、5年以上で売却をした方が税金を節約できます。

消費税

課税事業者の場合、消費税もかかります。消費税の税率は一律10%ですが、消費税が8%もしくは5%のときに太陽光発電を購入した場合は、増えた分の消費税を納めなければなりません。

課税事業者としてみなされるのは、以下2つのケースのいずれかに該当する場合です。

  • 課税期間から前々年の課税売上高1,000万円を超える
  • 前年1月1日~6月30日の課税売上高もしくは給与支払額が1,000万円を超える

ちなみに、この2つの条件に合致しない場合でも、消費税課税事業者選択届出書を提出すれば課税事業者となることができます。

消費税を納付する場合は、所得税の確定申告と合わせて「消費税及び地方消費税確定申告書」や「課税売上割合・控除対象仕入税額等の計算表」へ必要事項を記入し、税務署へ提出しましょう。

法人が太陽光発電所を売却する場合にかかる税金

次に、法人が太陽光発電を売却する場合にかかる税金について紹介していきます。追加で支払う必要がある税金は、以下の3種類です。

  • 法人税
  • 法人事業税
  • 法人住民税

それぞれ具体的に見ていきましょう。

法人税

法人で所有している太陽光発電を売却する際、法人税がかかります。計算方法は以下の通りです。

・売却価格-(売却時点の帳簿価額+売却手数料)=所得
・所得×法人税率=法人税

法人税率は、所得によって変動します。800万円以下の場合は19%、800万円を超える場合は23.2%となっており、800万円が分岐点です。ただし、資本金が1億円を超える場合は、所得にかかわらず23.2%と定められています。

法人事業税

法人事業税とは、特定の地方自治体で事業を行う法人に対して課せられる地方税です。法人事業税は、法人税と同じく、所得に対してかかります。もし赤字の場合は、課税されない仕組みです。

法人事業税の税率は、都道府県や所得によって異なります。例えば、東京都で事業を展開している資本金1億円以下の法人の税率は、以下の通りです。

  • 課税所得400万円以下の部分は税率3.4%
  • 課税所得400万円を超えて800万円以下の部分は税率5.1%
  • 課税所得800万円を超えた部分は6.7%

地方自治体によって税率が異なるため、あらかじめ確認しておくと安心でしょう。

法人住民税

法人住民税は、法人事業税と同じく、地方自治体へ納付する税金です。法人住民税の計算方法は以下の通りです。

・法人税×法人住民税率=法人住民税

法人住民税率は、法人税の金額に加えて、法人の資本金や従業員数などによって異なります。もし法人住民税を抑える場合は、法人税を抑える、資本金を減らすなどの方法があります。

なお、太陽光発電を所有している間にかかる税金については、次の記事で紹介しています。

太陽光発電にかかる税金の種類とは?節税対策もあわせて解説!

太陽光発電の売却にかかる税金を減らす方法

太陽光発電の売却にかかる税金を減らす方法は、以下の3つです。

  • 個人の場合は5年経ってから売却する
  • 法人の場合は一括償却を行わずに運用する
  • 税務処理を得意とする業者に売却する

それぞれの方法について解説していきます。

個人の場合は5年経ってから売却する

個人の場合、太陽光発電所の売却は所有してから5年経過してからにしましょう。なぜなら、所得税と住民税が、5年を境目にして大きく変動するからです。

太陽光発電の設備は、5年未満で譲渡する場合は譲渡所得の全額が課税対象、5年以上で譲渡する場合は譲渡所得の半額が課税対象になります。また、土地に関しても、5年経つと税率が下がります。

5年以上での売却と未満での売却では、財政的な負担が大きく異なるでしょう。もし購入してすぐ〜4年目以内で売却を迷っているのであれば、5年経ってから売却することをおすすめします。

他にも、高く売却する方法や売却の相場について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

太陽発電所の売却相場|高く売るコツやおすすめの業者を紹介

法人の場合は一括償却を行わずに運用する

法人の場合は、一括償却を行わないことで、支払う税金を減らせます。

法人が支払う法人税は、個人のように所有期間によって税率が変動しません。しかし、一括償却すると取得価額が0円になり、売却時に差し引ける経費が減少してしまいます。その結果、法人税の負担増加につながってしまうのです。

そのため、これから太陽光発電の購入を検討している事業者の方は、中小企業経営強化税制の一括償却を選択しないよう気を付けましょう。

税務処理を得意とする業者に売却する

太陽光発電の売却においてかかる税金の把握や計算は、知識がないと難しいです。そこで、税務処理を得意とする業者に売却することで、節税につながるかもしれません。

太陽光発電を所有している個人や法人は、本業を抱えているケースがほとんどでしょう。忙しい中、税務処理を行うと、複雑で誤ってしまう可能性も否めません。もし誤って申告してしまうと、罰則の対象となる恐れがあります。

しかし、税理士を雇うのもお金がかかります。そこでおすすめなのが、税務処理を得意とする買取・仲介業者に売却して、税務処理をサポートしてもらうことです。

事前にプロに相談しておけば、スムーズに節税ができ、確定申告におけるミスを避けられるでしょう。業者選びの際には、税務処理のプロがいるかもチェックしておきたいポイントです。

その他の業者選びのポイントは、以下の記事で解説しています。

太陽光発電は業者選びが重要!ポイントやおすすめの施工業者を紹介

税務処理の相談もするならプレグリップエナジー

太陽光発電の買取・仲介業者は数多くありますが、中でもプレグリップエナジーがおすすめです。プレグリップエナジーは太陽光発電のあらゆるフェーズに精通しており、安心して売却いただけます。

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なお、所有期間中の節税対策について知りたい方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。

サラリーマンが太陽光発電で節税する方法|投資を始めるメリットや注意点も合わせて紹介

法人が太陽光発電で節税する方法とは?導入するメリットや売電方法についても解説

まとめ

この記事では、太陽光発電の売却でかかる税金について詳しく紹介しました。

太陽光発電の売却でかかる税金は、個人か法人かで異なります。個人の場合、所得税と住民税を節約するためには、所有して5年以上経過してから売却をするのがおすすめです。

一方で法人の場合は、法人税と法人事業税、法人住民税がかかります。それらの節税対策としては、一括償却を行わないことや、税務処理を得意とする業者に売却を依頼することなどが挙げられます。

太陽光発電の売却でかかる税金をしっかりと把握して、節税対策を実施した上で、きちんと納税することを心がけましょう。また、かかる税金を把握しておき、財政的な負担とならないように準備しておくことが大切です。

この記事の監修者

佐藤 稔(さとう みのる)

株式会社プレグリップエナジー 再エネ営業部

固定価格買取(FIT)制度開始以来、約10年にわたり太陽光発電所の開発・売買にたずさわり、1,000件以上の案件にかかわる。再エネ特措法をはじめ再エネ関連法令に精通しており、イレギュラーな案件での実績も豊富。発電所の買取では、お客さまごとのご要望に合わせた誠実な対応を心がけている。

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