太陽光発電の仕組みをわかりやすく解説|特徴や問題点も合わせて紹介

太陽光発電の仕組みをわかりやすく解説|特徴や問題点も合わせて紹介

今や当たり前のように見かける機会が多くなった太陽光発電。しかし、どのようにして太陽の光から電気が生まれるかを知らない人も多いのではないでしょうか?

当記事では太陽光発電の仕組みをわかりやすく解説するとともに、特徴や問題点について紹介します。

目次

太陽光発電とは

太陽光発電とはその名の通り、太陽光を用いた発電方法です。ソーラーパネルと呼ばれる装置を用いることで、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換して電気を作ります。ソーラーパネルは太陽電池の集合体です。太陽電池は、乾電池のような電力を蓄える装置ではなく、太陽光エネルギーを直接電力に変換する「発電機」の役割を担っています。

太陽光発電の歴史

太陽光発電の歴史は、1839年のフランスまで遡ります。フランスの学者であるアレクサンドル・エドモン・ベクレルが金属板に光を当てると電気が発生する仕組みを発見したことが始まりです。その後、アメリカの発明家であるチャールズ・フリッツが太陽電池のもととなる装置を発明しました。

日本でも1995年に初めて太陽電池が作られ、1958年に太陽光発電装置として実用化されました。今や太陽光発電は、石油や石炭など化石エネルギーに代わる、再生可能なエネルギーの1つとして注目されています。

太陽光から電気が作られる仕組み

ソーラーパネルの構成要素である太陽電池は、シリコンなどの半導体でできています。シリコン半導体は太陽光があたると、電気が発生する現象があります。この仕組みを利用した発電方法が太陽光発電です。このときに発生する電力を光起電力、仕組みを「光起電力効果」といいます。

太陽光発電に必要な機器

太陽光発電は、主に以下の機器で構成されています。

  • ソーラーパネル(太陽電池モジュール)
  • パワーコンディショナー
  • 分電盤と電力量計

ソーラーパネル(太陽電池モジュール)

ソーラーパネル(太陽電池モジュール)は、太陽光で発電を行うためのパネル状の設備のことをいいます。最近では住宅の屋根に設置してある太陽光発電も見慣れた光景なのではないでしょうか。

太陽電池モジュール、太陽電池版、太陽光パネルと呼ばれることもあります。

パワーコンディショナー

パワーコンディショナーは、ソーラーパネルで作った「直流」の電気を「交流」の電気に変換してくれる装置です。家庭で使われる家電製品などで使う電気は「交流」であるため、そのまま使うことは難しいのです。

パワーコンディショナ-を使うことによって、ソーラーパネルによって生まれる直流電力は一般に利用できる交流電力に変換されます。

分電盤と電力量計

分電盤は変換した電気を住宅内で振り分けるための装置です。住宅内に送られてきた電気は各部屋へといくつもの通路(回路)に分けられ、照明や機械、コンセントなど、目的によって電気が分配されます。

また、電力会社に電気を買い取ってもらう場合には、電力量をチェックするための電力量計を設置します。

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太陽光発電が注目されている3つの理由

今では、太陽光発電は業務用だけでなく、家庭用としても浸透し始めています。なぜ、太陽光発電はここまで注目されているのでしょうか。ここでは、太陽光発電が注目されている3つの理由を紹介します。

1. CO2(二酸化炭素)の削減に繋がる

太陽発電は火力発電や原子力発電のように燃料を必要としません。燃料を燃やして稼働させる必要がないため、 CO2(二酸化炭素)の削減に繋がります。世界的な環境問題となっている地球温暖化の対策として、太陽光発電は貢献しているのです。

2. 安定したエネルギー源になる可能性がある

太陽光発電は太陽光が当たれば電気を生み出してくれるため、条件次第では安定したエネルギーの供給が期待できます。電気の供給がない災害時にも、スマートフォン・パソコン・タブレットなどの充電やレンジの使用、オール電化の場合はお風呂などが利用することが可能です。

3. 投資ができる

太陽光発電は、発電した電気を電力会社に売電することで投資案件として運用することが可能です。これはFIT制度(固定価格買取制度)を利用した太陽光発電投資です。太陽光発電で作った電気を電力会社に売ることで収入を得ることができます。FIT制度に基づき、国が定めた単価で10年間(※住宅用太陽光発電の場合)の買取りが約束されているため、安心して導入することが可能です。

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太陽光発電の3つの問題点

CO2削減や売電もできる太陽光発電ですが、いくつか問題点もあります。ここでは太陽光発電の3つの問題点を紹介します。

1. 発電量が自然環境に左右されてしまう

1つ目の問題点として、「発電量が自然環境に左右されてしまう」という点が挙げられます。前述したように太陽光発電は、太陽光が当たることで電気が発生する仕組みとなっています。そのため、太陽光が当たらない場所・時間帯では発電ができません。例えば、山々に囲まれた日当たりの悪い場所や雨の日、夜間は発電することが難しくなります。

2. ソーラーパネルを設置する広い土地が必要

最近では、広い土地にたくさんのソーラーパネルを設置して大きな電力を生み出す、「メガソーラー」と呼ばれる太陽光発電施設も増えています。メガソーラーの場合、設置する広い土地が必要になります。

一般に、1,000kW以上の太陽光発電を行うには約2ヘクタールもの面積、つまりサッカー競技場の2倍もの面積が、メガソーラーを運用するのに必要と言われています。これだけの広大な土地を探すのは難しいといえるでしょう。

3. 費用が高い

太陽光発電を導入するには、装置費用や導入費用などコストがかかります。太陽光発電の費用は、設置枚数や環境、メーカーなどの条件によって異なりますが、100万円〜300万円が相場といわれています。補助金を活用したり、価格帯の安いメーカーを選ぶなどコストをなるべく抑える工夫が必要です。

しかし、太陽光発電機は短期的に見ると大きな出費ですが、電気代を削減できたり、売電ができたりなど、長い目で見ると様々なメリットがあります。

太陽光発電の一般的な寿命

太陽光発電の一般的な寿命(耐用年数)は20〜30年といわれています。現存する太陽光発電の中には30年以上故障していない装置もあります。しっかりとメンテナンスを行っていれば、かなり長い期間にわたって太陽光発電の機能を持続させることが可能です。

まとめ

今回の記事では太陽光発電の仕組みについて紹介しました。太陽光発電は太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換して電気を作る発電方法です。 CO2の削減や投資のメリットもあり、多くの企業や一般家庭が設置するようになりました。

様々なメリットがある太陽光発電。エコフレンドリーな発電方法の一つとして、今後も導入が進んでいくでしょう。

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