太陽光発電投資の7つのリスク|後悔しないための対処方法を解説

太陽光発電投資の7つのリスク|後悔しないための対処方法を解説

太陽光発電投資は、他の投資と比べて利回りが高く、安心して運用できる投資として人気です。しかし、太陽光発電投資にもリスクはあります。リスクを知らず問題が起きてからでは遅いため、事前にどのようなリスクがあるのかを知ることが大切です。

そこで当記事では、太陽光発電投資のリスクとその対処方法について解説していきます。後悔しないように、太陽光発電投資を始める前にご一読ください。

目次

太陽光発電投資のリスク7つ

太陽光発電投資には、主に7つのリスクがあります。

  1. 自然災害のリスク
  2. 日射量による収入変動のリスク
  3. 設備・機器故障のリスク
  4. 出力制御のリスク
  5. 盗難被害のリスク
  6. 糞・花粉による汚れのリスク
  7. 雑草繁茂のリスク

それぞれのリスクについて、対処方法とあわせて紹介していきます。

1. 自然災害のリスク

まず挙げられるのが、自然災害のリスクです。自然災害によって太陽光発電設備が故障したり、破損した設備の一部が周辺地域に危害を与えてしまうことがあります。

自然災害とは、以下のようなものが挙げられます。

  • 台風・竜巻
  • 洪水・土砂災害
  • 地震
  • 積雪

台風や地震による被害は近年増加しており、注意が必要なリスクの一つです。

対処方法

まず、自然災害が多い地域を避けることが重要です。たとえば、北海道や東北地域は積雪が多いため、これらの地域は避けたほうがいいでしょう。

さらに、火災保険や動産総合保険といった損害保険への加入もおすすめです。これらの損害保険に加入しておくことで、自然災害による被害が発生した際に、設備の修復費用が補償されます。

ここで注意しなければならないのが、地震・津波は火災保険や動産総合保険の対象外であるということです。地震・津波に備える場合は、地震保険に別途加入する必要があります。

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2. 日射量による収入変動のリスク

日射量によって売電収入が予測を下回るリスクもあります。売電収入の予測は、太陽光発電所を設置する地域の日射量などをもとにして算出されます。しかし、実際に稼働すると、設置場所や天候が原因で日射量が変動することもあるでしょう。

対処方法

まず肝心なのは、現実的な売電収入の予測を立てることです。個人で予測を立てるのは難しいため、信頼できる複数の業者にシミュレーションを依頼しましょう。

また、日射量は太陽光パネルの設置場所や向きで大きく変わります。設置に関しても実績があり、信頼できる業者に依頼するのがおすすめです。

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3. 設備・機器故障のリスク

初期不良やメンテナンス不足により、設備や機器が故障するリスクです。太陽光発電設備の寿命は20〜30年といわれていますが、稀に故障することがあります。

対処方法

初期不良による故障を防ぐには、信頼できる施工業者に依頼するといいでしょう。設置費用が相場よりも大幅に安い業者は、クオリティーが伴わないことがあるので注意が必要です。

そして故障を防ぐ上で何よりも重要なのは、定期的なメンテナンスです。メンテナンスによって経年劣化を防いだり、機器の故障に気づくことができます。定期メンテナンスは必ず行うようにしましょう。

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4. 出力制御のリスク

出力制御により売電収入が減少するリスクです。出力制御とは、電力の需要と供給を一致させるために、再生可能エネルギーの買い取りを一時的に停止する制度です。

停止期間は状況や発電量、地域によって異なりますが、売電収入に対する影響はごくわずかといわれています。というのも、太陽光発電が出力制御の対象になるのは、火力発電とバイオマス発電の制御後であるからです。

対処方法

売電収入への影響はわずかだとしても、避けたいリスクです。出力制御の対処方法は、出力制御が対象ではない、もしくは過去実施した実績が少ない地域に太陽光発電所を設置することです。

また、出力制御保険に加入するのも一つの方法です。出力制御期間中の売電収入を補填するものであり、出力制御のリスクをカバーできます。

5. 盗難被害のリスク

太陽光パネルやケーブルが盗難されるリスクです。これらの機器は貴重で再販価値があるため、犯罪者に狙われることがあります。

盗難被害に遭うと、盗まれた機器の金銭的な負担だけでなく、売電できない期間の損失や警察対応など、多くの手間とコストがかかります。

対処方法

盗難被害を防ぐには、セキュリティシステムの導入や、フェンスの設置などが有効です。また、盗難被害に対応した損害保険に加入しておくと安心でしょう。

6. 糞・花粉による汚れのリスク

糞や花粉などの汚れにより、発電効率が低下するリスクです。太陽光パネルが汚れると、太陽エネルギーを十分に吸収できません。この状態が続くと発電効率が低下したり、パネルの温度が上昇して故障の原因になります。

対処方法

糞や花粉による汚れの対処方法は、定期的な清掃です。清掃で太陽光パネルの汚れを落とし、発電効率を維持しましょう。パネルの清掃は、専門業者に依頼するか、清掃用ロボットなどを利用するのが一般的です。

7. 雑草繁茂のリスク

最後に、雑草繁茂によるリスクです。雑草が太陽光パネルの影になると、太陽エネルギーを十分に吸収できず、発電効率が低下します。また、雑草が機器に絡みつくと、機器が故障する可能性もあります。

対処方法

雑草繁茂を防ぐには、太陽光発電所を設置する際に地面を舗装したり、定期的に除草作業や草刈りを行うなどの方法があります。所有している太陽光発電所が遠方の場合は、専門業者に一任するのがおすすめです。

太陽光発電投資の失敗を防ぐ業者選びのポイント

太陽光発電投資の失敗を防ぐためには、業者選びが何よりも大切です。信頼できる業者に依頼することで、当記事で紹介しているようなリスクが生じる可能性を下げられます。

業者を選ぶ際には、以下のポイントを重視するといいでしょう。

  • 十分な実績があるか
  • メンテナンス対応が充実しているか
  • 万が一の不具合や事故もサポートしてくれるか

十分な実績があるか

業者を選ぶ際に、まず十分な実績があるかを確認してください。実績がある業者は、設置から運用までのノウハウを持っており、質の高いサービスが期待できます。また、実績のある業者は多くの顧客から信頼されているため、安心して任せることができるでしょう。

メンテナンス対応が充実しているか

太陽光発電投資のあらゆるリスクを防ぐためには、メンテナンスが欠かせません。業者を選ぶ際には、メンテナンスの頻度や内容などの充実度をチェックしてください。

太陽光発電所に関する業者には、設置だけの業者もあれば、設置からメンテナンスまで対応可能な業者もあります。後者の方が幅広いノウハウを有しており、都合業者を探す手間を省くことができるのでおすすめです。

万が一の不具合や事故もサポートしてくれるか

不具合や事故が発生した際に、十分なサポートをしてくれるかも確認しましょう。不具合や事故が発生すると、太陽光発電所の大きさ次第では甚大な被害が発生する可能性があります。このような状況に陥ったときに、迅速かつ丁寧なサポートを受けられるかどうかは重要な判断軸といえます。

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まとめ

当記事では、太陽光発電投資の7つのリスクについて解説しました。太陽光発電投資には、自然災害のリスクや、設備・機器故障のリスクなどがあります。

これらのリスクに対処するためには、信頼できる業者を選ぶことが大切です。業者の実績やメンテナンス対応、サポートの充実度を確認して、安心して任せられる業者を見つけてください。

この記事の監修者

佐藤 稔(さとう みのる)

株式会社プレグリップエナジー 再エネ営業部

固定価格買取(FIT)制度開始以来、約10年にわたり太陽光発電所の開発・売買にたずさわり、1,000件以上の案件にかかわる。再エネ特措法をはじめ再エネ関連法令に精通しており、イレギュラーな案件での実績も豊富。発電所の買取では、お客さまごとのご要望に合わせた誠実な対応を心がけている。

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