ソーラーローンとは|金融機関や金利、メリット・デメリットを紹介

ソーラーローンとは|金融機関や金利、メリット・デメリットを紹介

「太陽光発電を導入したいが、初期費用が高くて難しい」という声をよく耳にします。しかし、ソーラーローンを活用すれば、初期費用の負担を大幅に軽減することができるのです。

当記事では、ソーラーローンの金利やソーラーローンを活用するメリット・デメリットについて解説していきます。太陽光発電の初期費用に悩んでいる方は、ぜひご一読ください。

目次

ソーラーローン(太陽光ローン)とは

ソーラーローンとは、太陽光発電を導入する際に利用できるローンです。

太陽光発電のデメリットの一つに、初期費用の高さが挙げられます。初期費用の相場は、家庭用太陽光発電の場合は100万円以上、産業用太陽光発電の場合は1,000万円以上が目安です。しかし、ソーラーローンを活用することで高額な初期費用の負担を大幅に軽減することが可能になります。

ソーラーローンは通常の融資よりも低金利であり、かつ長期の返済期間を設定することができます。「初期費用を用意するのが難しい」「手持ちのお金を減らしたくない」という方は、ソーラーローンを活用するのがおすすめです。

ソーラーローンを提供している主な金融機関

ソーラーローンは以下の金融機関で提供されており、金利相場は約1%〜3%です。金融機関別の金利相場やメリット・デメリットも紹介していくので、ソーラーローン選びの参考にしてください。

銀行

大手銀行や地方銀行、ネット銀行などでソーラーローンは提供されています。例えば大手銀行の三菱東京UFJ銀行であれば金利は2.875%、ネット銀行の楽天銀行だと金利は1.9%〜14.5%です。(※2023年時点)
金利相場は約1〜3%であり、信販会社より低いことが多いです。

銀行が提供しているソーラーローンは、審査や契約内容が明確であり、信頼性が高いです。一方で手続きが煩雑であり、審査が比較的厳しいというデメリットがあります。

信販会社

信販会社とは、消費者向けの金融サービスを提供する企業であり、オリコやジャックス、アプラスなどが挙げられます。信販会社が提供するソーラーローンは、銀行と比べて審査が通りやすく、手続きが早いというメリットがあります。

信販会社の金利相場は2.5%前後と、銀行よりも金利が高くなることが多いです。また、銀行や公的機関と比べてソーラーローンの借入額が低めに設定されている信販会社もあるため、注意が必要です。

公的機関

公的機関とは、日本政策金融公庫を指します。環境・エネルギー分野への融資制度があり、銀行や信販会社よりも低金利でローンを組むことが可能です。担保無しで借り入れる場合は、約1.41%〜1.8%の金利になります。

一方で提出書類が多く手続きが煩雑である点や、融資を受けるまでに時間がかかる点がデメリットとして挙げられるでしょう。

ソーラーローンのメリット

ソーラーローンをうまく活用することで、さまざまなメリットを享受できます。ここでは具体的に3つのメリットを紹介していきます。

長期ローンを組むことができる

ソーラーローンは、長期ローンを組むことが可能です。具体的には、15年の長期ローンを用意している金融機関もあります。長期ローンを組むと、月々の返済金を少なくすることができます。

ローンの返済金には、太陽光発電による売電収入を充てるのが一般的です。売電収入は月々の返済金を上回ることが多いため、相殺するとローンの返済金を0円にすることができるのです。

頭金なしで借り入れできる

金融機関にもよりますが、ソーラーローンは頭金なしで借り入れることができます。つまり、初期費用なしで太陽光発電を導入することが可能です。

頭金なしでローンを利用する場合、ローン審査が厳しくなることがあります。信用状況や収入が安定していることが求められるため、注意が必要です。

無担保で借り入れできる

無担保で借り入れできるのも、ソーラーローンのメリットの一つといえます。というのも、太陽光発電設備そのものが担保になるからです。保証人も不要であり、1,000万円までの借入が可能な金融機関が多いです。

ソーラーローンのデメリット

一方で、ソーラーローンにはデメリットもあります。以下のデメリットと対策を把握しておくことで、トラブルに備えながらソーラーローンを活用することができるでしょう。

設備トラブルで返済が滞るリスクがある

設備トラブルによって太陽光発電が故障すると、売電収入を得ることができません。その結果、返済が困難になるリスクが想定されます。

このような事態を防ぐためには、メーカー保証を活用したり、太陽光発電に関する保険に加入しておくのがいいでしょう。万が一のトラブルにも備えることが肝心です。

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固定金利か変動金利で返済額が変動する

金融機関が提供するソーラーローンには、2種類の金利タイプがあります。固定金利の場合は返済額が変動しませんが、金利が下がった場合その恩恵を受けることができません。一方、変動金利は市場金利に連動して変動するため、返済額が変わる可能性が高いです。

つまり、金利が上がった場合は変動金利、下がった場合は固定金利それぞれデメリットが生じます。

ソーラーローンの選び方

ソーラーローンを選ぶ際には、さまざまな金融機関の条件を比較してソーラーローンを選ぶことを推奨します。条件を比較する上では、以下のポイントを重視するといいでしょう。

金利で選ぶ

第一に、金利で選ぶ方法が挙げられます。自身の経済状況に応じて、金利を選ぶ必要があるでしょう。なぜなら、金利によって返済額が大きく変わるからです。

また、金利に関しては固定金利と変動金利のどちらかを選択する必要があります。自身のリスク許容度や経済状況に応じて、ソーラーローンを選ぶようにしましょう。

審査の通りやすさで選ぶ

上述したように、金融機関によって審査の通りやすさは異なります。所得や信用が十分にある場合は、銀行や公的機関などの審査が厳しい金融機関でもローンを組むことが可能です。

銀行や公的機関で審査が通らなかった場合は、信販会社などの比較的審査が緩やかな金融機関を選ぶといいでしょう。

実績・評判で選ぶ

ソーラーローンを提供する金融機関は多くありますが、その中でも実績や評判がいい金融機関を選ぶことが大切です。実績のある金融機関は、太陽光発電設備の導入や運用に関する知識が豊富であり、安心して相談することができます。また、評判の良い金融機関はアフターサポートが充実していることが多いです。

まとめ

当記事では、太陽光発電を導入する際に利用できるソーラーローンについて紹介しました。ソーラーローンは多くの金融機関が提供していますが、金利や審査の通りやすさが異なります。自身の経済状況などに応じて、適切なソーラーローンを選ぶようにしましょう。

この記事の監修者

佐藤 稔(さとう みのる)

株式会社プレグリップエナジー 再エネ営業部

固定価格買取(FIT)制度開始以来、約10年にわたり太陽光発電所の開発・売買にたずさわり、1,000件以上の案件にかかわる。再エネ特措法をはじめ再エネ関連法令に精通しており、イレギュラーな案件での実績も豊富。発電所の買取では、お客さまごとのご要望に合わせた誠実な対応を心がけている。

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