未利用木材の需要
再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度がスタートし、木質バイオマス発電所の建設ラッシュが起きており、未利用木材に注目が集まっています。
森林の環境破壊を引き起こすとされてきた未利用木材であったものの、今では複数の事業者で奪い合うまでになりました。
未利用木材は山に捨てて肥料にするしかなかったのが、バイオマス発電の燃焼として使うことができます。
もちろん、供給体制がまだ万全というわけではなく、木材を運ぶ専用トラックの搬出コストの問題もないわけではありません。
木材の搬出ルート確保に伴う隣接する私有地の許可を取る必要もあります。
バイオマス発電の運営に伴い、未利用木材を使っていくためには問題があるのが事実です。
しかし、今後安定して供給していけるのであれば、大きな未来を秘めているのは間違いありません。
すでにバイオマス発電を事業として進めている事業者間では、木質チップに加工するもととなる未利用木材の囲い込み競争は激しさを増してきています。
採算性が見合うかどうかはまだ分からないものの、大いなる可能性を秘めているのが未利用木材です。
未利用木材が火災の原因に
未利用木材は放置しておくと、腐食でメタンガスが発生します。
そして、森林の生態系を狂わすという可能性も秘めています。
さらに、伐採で水分が蒸発して燃えやすくなり、山火事の発生原因になりかねません。
バイオマス発電の燃焼とすることで、これらの問題が解決するのも大きなポイントになります。
燃料の供給量が先細るという懸念があるにもかかわらず、人気が高まっているのが現状です。
人気が高まっているのが供給をするうえでの問題になる可能性もあります。
今後の問題となるのは環境保全と採算性のバランスが整うかどうかです。
発電所の損益バランスが崩れてしまい、事業そのものが赤字になってしまっては本末転倒です。