バイオマス発電が普及しない理由
再生可能エネルギーには太陽光発電、風力発電などがありますが、最近ではバイオマス発電も注目を集めています。
しかし、バイオマス発電は他の再生可能エネルギーと比較して普及率が低いです。
バイオマス発電を検討している人は、これからの市場が気になっているのではないでしょうか。
バイオマス発電が普及しない理由や、これからの市場について知っておきましょう。
まず、バイオマス発電が他の再生可能エネルギーと比較して普及されていない理由は発電効率が悪いからといった点が挙げられます。
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発電効率は20%程度と言われており、発電効率が40%程度である石炭火力発電と比較すると、さらなる技術革新が必要です。
しかし、発電だけでなく熱も有効活用するとエネルギー変換効率は75%程度まで上がるため、暖房などの熱利用も考えていくことも一つの方法ではないでしょうか。
バイオマス発電が普及しない他の理由としては、
- ・燃料コストが高い
- ・発電所を建てられる場所が少ない
- ・燃料を安定して確保するのが難しい
などが考えられます。
2030年にはバイオマス発電市場は3倍になる?
収集運搬コストが高いことも、バイオマス発電が普及しない理由の一つです。
家畜の糞尿や生ごみなどを集めるためには、コストがかかります。
効率的に収集運搬できるシステムが構築されると、バイオマス発電はさらに普及していくでしょう。
また、バイオマス発電の需要が高まると、競合の用途の供給に影響を及ぼす可能性があるとされています。
例えば、食料供給です。
食料供給と両立ができる稲わらを燃料とすると、トウモロコシや大豆などの穀物価格が上昇する可能性があります。
このような課題が解決することで、バイオマス発電の市場はさらに拡大していくのではないでしょうか。
現在の市場規模は小さいですが、2030年度には3倍以上に拡大すると予測されています。
その理由は、食料供給と競合しない第二世代のセルロース系バイオマス原燃料や工業的に量産が可能な微細藻類などの新しいバイオマス原燃料の技術開発が進められているからです。
さらに、2020年の東京オリンピック、パラリンピックに向けてバイオジェット燃料の導入プロジェクトも進められています。
こうした状況があるため、これからのバイオマス発電の市場は拡大していくことが期待できます。
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