バイオマス発電の生物化学的ガス化方式とは

二次利用が可能な生物化学的ガス化方式

二次利用が可能な生物化学的ガス化方式

バイオマス発電には、様々な発電方式があります。
使用する燃料によって発電方式が異なりますが、家畜の糞尿や生ごみ、下水汚泥を使って発電する方式を、生物化学的ガス化方式と言います。
家畜の糞尿や生ごみ、下水汚泥を発酵槽に入れて加熱し、発酵させることでバイオガスを発生させる仕組みです。
発酵槽に残った液分は、消化液と呼ばれる良質な有機肥料になるため、二次利用することができます。
生物化学的ガス化方式のバイオマス発電を始めようと検討している人も、多いのではないでしょうか。
生物化学的ガス化方式は、ゴミを資源として発電ができ二次利用も可能であるため、とても環境に優しい発電方式と言えるでしょう。
しかし、バイオマス発電は再生可能エネルギーの中でも普及率が悪いとされています。
その理由は、発電コストが高いからです。
現在のバイオマス発電は発電効率が低い傾向にあり、燃料の調達や加工、管理などにかかる発電原価がかかります。
コスト問題が解決されると、今後もますますバイオマス発電が発展していくでしょう。

小規模なバイオマス発電所は生物化学的ガス化方式が最適

小規模なバイオマス発電所は生物化学的ガス化方式が最適

バイオマス発電は、太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーとは異なり、自然環境に左右されません。
そのため、発電場所にも制限がないといったメリットがあります。
発電場所の多くは、ゴミ処理場の近くです。
バイオマス燃料の運搬が簡単にできるからからでしょう。
現在、日本には102箇所のバイオマス発電所があるそうです。
発電場所によって発電方式は異なります。
地域の特色を活かせる発電方式を選ぶことが大切です。
例えば、北海道にあるバイオマス発電所の多くは酪農を営んでいる牧場などで家畜の糞尿を利用した生物化学的ガス化方式の発電所が多く設置されています。
生物化学的ガス化方式は直接燃焼発電とは異なり、小規模での発電効率が良いため、小規模なバイオマス発電所が設置されています。
家畜の糞尿や生ごみ、下水汚泥を活用したい場合は生物化学的ガス化方式のバイオマス発電を検討してみてはいかがでしょうか。
発電場所によって簡単に燃料が調達できるはずです。

この記事の監修者

佐藤 稔(さとう みのる)

株式会社プレグリップエナジー 再エネ営業部

固定価格買取(FIT)制度開始以来、約10年にわたり太陽光発電所の開発・売買にたずさわり、1,000件以上の案件にかかわる。再エネ特措法をはじめ再エネ関連法令に精通しており、イレギュラーな案件での実績も豊富。発電所の買取では、お客さまごとのご要望に合わせた誠実な対応を心がけている。

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